『食・遊・走』の『遊』


 ☆導入
 2008年3月15日。「ビジネス点字検定3級」を終え、自らの胃袋の限界に挑戦した後、都内某所のネットカフェで一夜を明かした。
 翌日、3月16日。あまり良く眠れなかったものの早朝に起床し、山手線に乗車。面白がって1周半乗ってた。

 「さて、そろそろ降りるかな…」
 朝森は、品川駅の隣、「浜松町駅」に降り立った。
 コンビニで十分な兵糧を確保し、ある1点に向けて、歩き出した。

 …「寄食」に飽き足らず、朝森が目指した先は、果たしてどこだったのか…!?


 ここです。↓



 都立産業貿易センター浜松町館。
 略して「都産貿」。


 「東京都立産業貿易センターは 見本市・展示会を始め、各種事業にご利用いただける展示室・会議室を設置しております。」
 (…都立産業貿易センター公式ホームページより)

 ここでは連日、様々な人・団体が様々なイベントを行っています。 朝森は、そんな数多あるイベントの内のひとつ、 「きらきら★とりころ〜る Vol.4」に参加しよう、そう思ってここにやってきたのでした。

 勘のいい方はお気づきかもしれないが、このイベントは、いわゆる「同人誌即売会」の一つだ。 「トリコロ・海藍先生作品中心 4コマ漫画作品オンリーイベント」とも言う。 かの有名な「コミックマーケット」と同類っちゃ同類。こういう話が嫌いな方は、今のうちにBackSpace押すことをお勧めする。 ネタ及び内輪トークで気分を害されても、こっちとしては責任取れないのでご了承を。 なお、以下では「同人誌即売会」の意味で「イベント」という言葉を用いるので、よろしく。


 ☆ここから本題
 イベント開始は11時だというのに、朝森が浜松町に着いたのは9時頃。これは遅すぎたんじゃないか? 昨年末の冬コミ以外、イベントに参加したことが無い私は、そう思うのも無理はなかった。 期待と不安と緊張を抱え、現地に向かう。
 既に駅から人の流れが出来ているかと思いきや、全然そんなこと無かった。 これは案外、大丈夫かもしれない。
 9時過ぎに都産貿に着いたところ、およそ150人くらいの人々が正面で並んで待っていた。思いの外、混んでない。 まぁ、「徹夜や早朝来場は禁止」と事前にアナウンスがあったから、当たりまえっちゃ当たり前なのだが。 私は最後尾札を受け取って列に加わる。数分もしない内にその札を次着た人に渡したら、しばらくの間待ちぼうけだ。
 会場までの待ち時間を如何に過ごすか。これもイベントを楽しむためのキーポイントである。 辺りを見回すと、連れと喋っている人、DSやってる人、「トリコロ」読んでる人、様々だ。 私はあらかじめ持ってきた、時雨沢恵一の文庫でも読んで時間を潰すことにした。
 30分ほどして、「きらきら★とりころ〜る Vol.4」のカタログ販売が始まった。 このイベントはカタログが会場への入場証になる。だから参加する者はみな買わなくてはならない。 それに、カタログに載っている参加サークル紹介を見て、目星を付けるという作業が必要だ。
 参加サークル数はざっと見て80前後。ラインナップはこれ如何に。 まず当然だが、「トリコロ」を扱うサークルが最も多い。「GA」、「ひだまりスケッチ」がそれに続く。
 朝森の目当てはこれも当然、「ひだまりスケッチ」の同人誌であった。 ぶっちゃけ言うと、トリコロ中心イベントに参加するというのに、この時まで「トリコロ」を全く知らなかった。何という不届きものだ。
 「ひだまりスケッチ」の同人誌が沢山手に入るなら、行こうじゃないか―本当にそれだけの理由でここに来てしまったのだ。
 さらにしばらくすると、スタッフの方からアナウンスがかかる。
 「えー、本日のきらきら★とりころ〜るでは、成年向け同人誌も扱ってます。 なので今から、18歳以上の方には赤いリボンを配りますので、腕に付けてください。」
 なるほど、成年向け同人誌を売ってもいいかどうかをサークルさんが判断するために、リボンをつけておけと言うことだな。


装着。

 さぁ、これでどのサークルの同人誌を買うことも可能になったぜ。
 10時45分頃。私たちの列は、スタッフさんに連れられて都産貿へと突入していった。 前置きが長くなったが、いよいよ開場だ。

 …開場と同時に、ある箇所に参加者が殺到した(と言っても走るバカはいない)。今回のイベントでは、一番大手のサークルの机にである。 あぁ、角の配置だったしやっぱ大手だったんだな、あそこ。
 大多数の人を尻目に、最初に私が向かったのは、もちろん「ひだまりスケッチ」街道だった。 参加サークルは80程度と小規模だが、一応ジャンル別に配置されているのが有り難い。 私はこの街道にあった同人誌を、片っ端からゲットしていった。開始5分であっという間に7冊。
 その後、角配置の大手サークルを数札押さえ、ひだまりスケッチ以外のジャンルも見て周る。 結果、GA本を6冊ほど、トリコロ本を4冊ほど、その他のジャンルも少々。 オフセットもあるにはあったが、コピー本が多勢を締めていたこともあり、それほど大量に買ったという気はしなかった。 それでも、25冊を超えているというから、驚きである。

 都産貿浜松町館3Fの半面の広さは、まぁそこそこ広いとは言え、ビッグサイトなどとは比べ物にならないほど小さい。 そんなだから、全部のサークルを見て周るのに、1時間もかからなかった。
 正午。イベント終了まであと2時間半あるが、買いたいものはほぼ買ってしまった。さて、どうするか。 周囲には、端っこの方で買ったばかりの同人誌を読み耽る人々や、昼食を摂りに外出しようとしてる人々が見受けられた。
 私はちょっと考えて、思い立った。
 「よし、他のイベントも覗きに行ってみよう!」
 実はこの日、同じ建物内で多数のイベントが同時開催していた。
 3Fのもう半面は、
「恋のマジカル(涼宮ハルヒシリーズ 朝比奈みくる中心)」
⇒め、めがっさ細かいジャンルにょろ!
「二人だけの世界(ナナリーオンリー)」
⇒へー、コードギアスのキャラなんだ。初見でした。
 4Fに上がると、
「TAT−HON 02(創作同人作品オンリー)」
⇒二次創作抜きのオリジナルばかり。1サークル1ジャンルという雰囲気が格好良かった。
「桜の奇跡(D.C.中心CIRCUSオンリー)」
⇒このジャンルも初見でした。同人誌数冊買ったので、これから勉強します。
「B革命(ゼロの使い魔B80以上オンリー)」
⇒友人よ、今度これに該当するキャラ教えてくれ・・・
「ミラクルレインボー7(Key作品オンリー)」 ⇒冬コミで買えなかったあるサークルさんの新刊(この時点では既刊)が買えてラッキー!
 5Fには行かなかったけど、さらに7つのイベントが開催してた。

 見よ、都産貿がイベントだらけではないか(※2Fだけは別次元のイベントでした)。どうやら都産貿はこうしたイベント御用達の様子。
一つ一つのイベントは決して大きくない。マイナージャンルもざらにある。 だけど、それぞれがそれぞれの「好きなもの」を、思いっきりさらけ出している。

 再び3Fに戻ってみると、もはや買い回っている人は殆どいなかった。読書してるか、サークルさん同士でおしゃべりしてるかのどちらかである。 似たようなジャンルの漫画描いてる人が集まるんだ、そりゃ話も弾むだろう。 私は特に友人と来てた訳でもないので、急に手持ち無沙汰になってしまった。
 でも、せっかくの機会なのだから、誰かとお喋りの一つや二つしないと、勿体無いし、面白くない。
 そう思ったとき、さっき買い回っていた時には気付かなかった、ある一つのサークルを見つけた。
 名は「りっつん調査団」。その同人誌は漫画ではなく・・・クイズ本だったのだ。

 まさか!と思った。なぜここでクイズ本!?
 でも確かに、「トリコロ」を始めとする漫画を題材にしたクイズをまとめた本を出していらっしゃるのである。 これも立派な同人誌だ。
 私はそれを買い、それを製作したと言う彼らに話を伺った。

 聞けば彼らは、とある大学のクイズ研究会に所属しているという。
 「クイズ研究会は、クイズに答えるだけじゃないんです。自分達でもよく作ります」 それを聞いた私は目から鱗。失礼ながら、てっきり分厚い問題集を調達してきてひたすら解いている集団であると思っていたからだ。 「面白くて、ためになるクイズを作る」ことに力を注いでる私は、クイズ研究会とはまた違ったベクトルにいるものだと思っていたのだが、 どうやらそうでもないらしいのだ。彼らもまた、より良いクイズを作るために日々、努力を重ねていると言う。
 それから結構長い時間、クイズ談義で盛り上がった。自分と趣味が合う人との話ほど、面白いものは無い。
 もとは「ひだまりスケッチ」の二次創作漫画を手に入れるためにやってきたのに、これはとんでもない収穫だったと言えよう。

 楽しい時間が過ぎるのは早く、イベント終了時刻を迎えた。 しかし、この手のオンリーイベントは、実はここからが本番なのだ。
 そう、「アフターイベント」である。
 ここで行われたのは、「じゃんけん大会」だった。 各サークルの皆さんから募って、沢山の「景品」を集める。これを、参加者みんなでじゃんけんして、分配していくというものだ。

 「はいみなさ〜ん、まずはこの景品です!サークル○○の△△さんが書いたサイン色紙!欲しい人は起立!」
 司会進行を務めるコスプレお姉さんの声が響く。
 「じゃあみなさん、私とじゃんけんして、勝った人だけ立ったまま、あいこと負けは座ってね!…じゃーんけん、ぽん!!」
 …
 「残り3人になりましたか〜、じゃあその3人でじゃんけんして決着付けてください!」
 …
 「はいそこのアナタ、おめでとうございま〜す!!(会場から拍手沸き起こる)」

 こんな感じで、数十個の景品を分けていく。参加者は200人くらいだから、何かもらえる確率は結構高い。 欲しい景品の時だけ立ってじゃんけんに挑戦すればいいのだが、
 「はい、次はこれ!欲しい人〜起立!」
 なんてことを繰り返していると、次第に景品ゲットというよりも、じゃんけん大会そのものが面白くなってきて、見境無く立つようになってくるものだ。 別名、「男達のヒンズースクワット大会」である。

 そうした努力(?)の甲斐あって、景品を2つほどゲットすることに成功した。 最後の1人になった瞬間、あれほど思い切ったガッツポーズをしたのは、中学の卓球部での試合の時以来だと思う。 無意識の内に子供の心を取り戻していたようだ(景品の中には成年向けのも含まれてたけれども)。
 そうそう、余談だが、一回だけヒヤッとした場面があった。
 「6枚の特大ポスター争奪ジャンケン」で、最後の7人に残ってしまったのである。 6/7の確率でゲット出来てしまう所まできたのだ。持って帰る当てが無いにもかかわらず。
 ノリだけでじゃんけんに参加してたはいいが、もしゲットしたとしたら…
 実はこの直後帰省するつもりで、景品含む荷物は実家に持っていくつもりだったからさぁ大変。 家族に見つかったら、まぁ、色々めんどくさいし。
 結局、その次のじゃんけんで別の誰かが1人勝ちし、「お前6枚とも持って帰ればいいんじゃね」という空気になって事なきを得た。


 ○今回のイベントを通して理解したこと。
 ・小規模イベントは大規模と比べて、まったり。事前のサークルチェックとか、気張らなくても良し。
 ・自分の「好き」にとことんこだわれる人は素敵。
 ・狭いが深い出会いが可能。アフターイベントの後は参加者有志で打ち上げとか、そんなノリ。
 ・こういうイベントの参加者はインドアの人が多い。それでもコミュニケーションが上手い人、積極的な人ほどイベントを楽しめると思う。 逆に言えば、そういう人が結構集まってきているのが、イベントの場だ。

以上、これが私の春休みの『遊』でした。下に、戦利品の写真を載っけておきます。


 戦利品(成年向けは除く)。ここには映ってないが、「きら★とり」以外のものや、チラシも多数ゲットした。


 戦利品拡大版(おもにひだまり本の辺り)。中央にあるのはカタログ。
 ちなみに戦費は8420円也。お金の使い所が明らかに常軌を逸している予感…
 





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